ヒゲよさらば

あれは6月の中頃、毎日中になおしている鉢植えをオープンに備え外に出そうと持ち上げたときですよ、突然鉢植えから小さい緑のものがパラパラと落ちました。よく見るとそれが小さいバッタで、どうやら鉢の土に卵が生み付けられてて、それがかえったようなんです。
一通り集めて外の饅頭屋さんとパーマ屋さんの植木に放したわけなんですが、それからしばらくして一匹だけたくましく成長したバッタがうちの鉢植えに現れました。
そのバッタはうちの鉢植えが気に入っているらしく、夏の暑い盛りから秋にかけ、鉢を出す時もしまう時もそこにいまして、私は葉っぱをバクバク食べられることなど気にせず、「ヨゴロウザ」と名前をつけて愛でておりました。

ヨゴロウザが姿を消したのは私が弟の結婚式の為一週間休んで実家から帰ってきた少し後、10月の頭でしょうか。 まぁ、儚い虫の一生なんで、寂しいなと感じつつそれ以来気にもとめておりませんでした。
さて、本日 オープンにあたり道路を掃いておりますと、鮮やかな緑の細長い葉っぱが・・葉っぱ?
帰ってきたヨゴロウザ!
荒波に揉まれてきたようで、後ろ足の片方がなくなっていました。
私は両手で拾い上げ、生まれ故郷の鉢に移しました。季節はもう冬、バッタの生命も長くはないでしょう。せめて生まれ故郷で最期を迎えたらいい。彼もきっとそんな想いで帰ってきたのでしょう。
気持ちはよ~くわかった。故郷で死に、土に還り、そして植物に命を繋げ!
夜見たらまたいなくなってました。
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